S ゲストハウス

大阪の四天王寺に程近い、住宅密集地に建つゲストハウス。

 

隣家の木造3階立て住宅が、オーナーの住居である。外国から来られるゲストに気兼ねなく宿泊してもらうための居住施設として、ゲストが居ない時は小さなイベントスペースとしても使える空間が求められた。通りに面した広間と、寝室となる奥の和室、その中間に中庭と廊下、水周りを配置し、シンプルな構成としている。エントランスはゲストハウスとオーナー住居のスキマの路地を入り、中庭に玄関がある。広間には通りに面した全面開口があり、周辺地域とダイレクトに繋がる空間となる。和室からは中庭越しに広間から通りの風景まで視線が通り、間接的に地域と繋がる。建物全体をシンプルな構成として、長手方向に視線が抜けることで、空間に奥行きと広がりが生まれる。

 

ゲストハウスの屋上は、オーナー住居2階のリビングルームのための屋上庭園として計画している。屋上庭園には半屋内のサンルームを設け、リビングを拡張したような空間となっている。屋上庭園とサンルームのプライバシー確保と採光、通風性を考慮し、ファイバーグレーチングのスクリーンを通り側に立て、ファサードデザインとした。